夏の俳句の作り方
夏の俳句の作り方としては、夏の季語を考えていく必要があります。
その中で、その季語がどのような印象を持っているのか、ということを考えましょう。
例えば『暑い』『雲の峰(くものみね:入道雲のこと)』『梅雨』『汗』『半ズボン』などという季語にはどこか元気で命が溢れる(あふれる)ようなイメージがあります。この「溢れる」というキーワードは重要で、夏にはい自然の中のいろんなものがムンムンとあふれているのです。
例えばそこに同じようなイメージ合わせると、イメージが濃すぎたり、予定調和に陥りがちになります。
また、『夏枯れ(なつがれ)』『炎天(えんてん)』『夏バテ』などといって疲労感のようなものも夏の季語には多く存在します。砂漠で倒れ込んだようなイメージです。これは冬の澄み切った悲しさとは違って度を過ぎたために疲れたというような感じです。
ここでもイメージの重複を避けることでより豊かな俳句を作ることが出来ます。
夕立のあと夕空の残りけり 今井杏太郎
季語は『夕立(ゆうだち、ゆだちとも読む)』です。夕方に激しく降る雨です。これも溢れんばかりの度を過ぎた雨ですね。
そこに「夕空の残りけり」と続けることで、サーッと爽やかなイメージになります。夕立の激しいイメージと対比させることで夕空の美しさが引き立っています。
蝶の舌ゼンマイに似る暑さかな 芥川龍之介
作家の芥川龍之介の一句です。「蝶の舌」という細やかなものを観察したことで得た一句ですね。
蝶の舌がゼンマイに似ている。暑い…。
というような意味です。細かいものを描写することで暑さが際立つのを感じますでしょうか。暑い時にそんなことはあんまり考えたくありませんよね。しかもゼンマイです。目が回りそうです。
いかにもクラクラしそうな感じになりませんか?
簡単な俳句の作り方はこちら
夏こそ俳句を!
夏は季語にたくさん出会う季節です。海、プール、ビール。少し知っていれば毎日がとても楽しくなります。新しいものの見方が増えるような感じです。
暑いと長時間の思考なんてしたくないですよね。俳句はとても短いですし、手元にメモ帳さえあれば作れます。もっと言えば頭の中でもぱっと作れます。
付き合いで出かける際も、「何か季語はないかな?」と思えば楽しく参加できたりしますから是非俳句を楽しんでみてくださいね。
夏の季語
夏の季語についての記事はこちらです。
余りにもわからにくく知りたいことがわからなかった
こんばんわ。わかりにくかったとのことで、申し訳ありませんでした。
わかっていただけるように頑張りたいと思います。
もしよろしければ「知りたいこと」を書いていただけると嬉しいです。コメントありがとうございました。