冬の季語『小春(こはる)』

冬の季語『小春(こはる)』

解説
陰暦10月の異称。陰暦では11月上旬から12月上旬ごろにあたり、このころは台風の近づくこともなく、強い季節風も吹かず、春のような穏やかな日和の続くことから小春と呼ばれるようになった。

綿菓子の糸の先まで小春巻く 高井敏江

鑑賞:縁日などで綿菓子屋さんが、春の雲のような綿菓子を売っています。すごく甘くおいしそうに見えて、心の中までその甘さに包まれるようです。機械の中では、どんどん綿菓子が膨らんでいますが、今日の小春のような暖かさまで、一緒に巻いているようでとても気持ちがいいのです。

「小春」といえば

冬に風もない、穏やかなぽかぽかとした春がやってきたという感じです。
暦の上では、もうとっくに冬が始まっていて、これから少しずつ寒くなっていくのだと思っていたら、何故か今日はまだ遠い春が、もうここまで来ているのかと思うくらい暖かいです。いつもより一枚くらい、服を脱いで過ごさないと汗をかきそうです。風もなく、私になんとも言えない心地よさを、いたずらに冬が放りこんできたかのように思います。

やはり、これから迎える最高温度が零度になる冬の寒さから言えば、3か月後の春が、早く来てくれたらいいなと、春のことを考えてしまいます。でも、冬が必要なことも頭では分かっています。が、やはり暖かいにこしたことはありません。

嵐の前の静けさではないですが、これからだんだんと寒くなる冬のことを考えていたら、できるだけこんな暖かい日が続いてくれたらいいのになと思ういます。でも近いうちにそれも消えてしまったら、そこから本格的な冬が始まってしまうのです。

「こはる」という言葉の響きもいいです。小さな春。なんと心をウキウキとさせる音でしょうか。

でも現実的には、こんないい天気の日に、まだいいかと先延ばしにしていた冬支度を早く終わらさなければならないという焦りも少しあります。あとちょっとゆっくり、この暖かさを堪能させてもらいたいです。くり、この暖かさを堪能したいです。

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