2018年9月

秋の季語『秋風』

  • 2018.09.15

秋の季語『秋風』 解説:昔から秋風が詩歌に詠まれているのは、三秋にわたってそれなりの情趣があるからである。さわやかに花野をわたってくる風もあれば、野分にも似た激しい風もあり、また、天地肅殺(しゅくさつ)たるといった風もある。 例句: 秋風が吹くそれだけの川原かな(平田節子) 鑑賞文:今まであんなにも暑かったのが嘘のようです。川原にきて水の音を聞くだけで、秋はそこにありました。川原に吹く風は優しく、 […]

秋の季語『冬支度』

  • 2018.09.14

秋の季語『冬支度(ふゆじたく)』 解説:冬支度とは、文字通り冬を迎えるに当たって準備をすることですが、準備は全国の地方によって様々です。都市部や農村部、職業などによっても違ってきます。雪国などでは雪囲や藪巻など。都市部では暖房具の点検など。サラリーマンの衣服の入れ替えなどで、大わらわになります。 例句: 箪笥のなか掻き回したる冬支度(油井和子) もう気が付けば秋も半ば。今日あたりは急に寒くなって、 […]

秋の季語『秋の灯』

  • 2018.09.13

秋の季語『秋の灯(あきのひ)』 季語の解説:秋の夜は長いせいか、空が澄んでいるせいか、家屋内外の灯火がいかにも澄明な感じとなって輝いてくるようである。また、肌寒い季節がらあたたかそうな気持ちにもなる。 例句: 東京タワー総身秋の灯となれり(多摩茜) 鑑賞文:秋の日は夜が長くなってきて、どの季節よりも早く灯が欲しくなります。そんな灯の中でも東京タワーは大きなトーチのように見えます。この巨大なトーチは […]

秋の季語『露』

  • 2018.09.11

秋の季語『露』 季語の解説:早朝、また夜分に冷え込んでくると、地表や草木の葉、あるいは岩石などに、空気中の水蒸気が水滴となってつく。これが露である。 露の世は露の世ながらさりながら(小林一茶) 鑑賞文:昔から、この世は露のような世界でいつかは消えてなくなると思ってわかっていても、本当に消えてしまったら、やはりこの世に対する未練や悲しみが押し寄せてくるものだと思います。 金剛の露ひとつぶや石の上(川 […]

秋の季語『星月夜』

  • 2018.09.10

秋の季語『星月夜』 季語の解説: 星と月が同時に出ている空のことではなく、月のない晴れた夜空に、星のひかりがばらまかれたように美しく、まるで月のように輝いているさまをいいます。秋は空気が澄んでいますから、星もよく見え、『流れ星』のような季語もあります。 例句: 梟時計鳴くこと忘れ星月夜(室生幸太郎) 鑑賞文: あまりにもきれいな夜空に我を忘れてしまいました。 ずっと見ていたくなるほどの光景で、時間 […]

秋の季語『曼殊沙華』

  • 2018.09.07

秋の季語『曼殊沙華』 季語の解説:ヒガンバナ科の多年草。秋の彼岸のころに畦や堤、墓地周辺などに、群がって咲く。また毒性があることから土中の動物からの被害を防ぐために畦や土手に植えられたとも言われる。 中国から渡来。花茎の長さは30センチほどで、その先に真紅の花を輪状に咲かす。 『彼岸花』『死人花』『捨子花』『狐花』『幽霊花』 例句: つきぬけて天上の紺曼珠沙華(山口誓子) 秋は「澄む」季節です。何 […]

秋の季語『秋の声』

  • 2018.09.06

秋の季語『秋の声』 解説: 物の触れ合う音、風にそよぐ木の葉の音、虫の鳴く音などから受ける物淋しい感じです。 『秋の声』は鈴虫やこおろぎなどの虫の鳴く声と関係が深いのでしょう。もちろん、風の音や雨の音も秋の声です。 しかし、それだけではなく人間が感じる秋の気配を『秋の声』として表すこともあります。 例句: 秋の声振り向けば道くれてをり(豊長みのる) 外を歩いていると、いつも間にか自分の影が夕日に照 […]